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滑舌を良くするトレーニング方法とは
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~ 滑舌コラム ~ 滑舌コラム②:舌の動きを良くする方法

コラム①では、滑舌が悪くなる5つの原因をあげました。具体的には
「①舌が力んでいる」
「②舌の使い方が下手」
「③息を口の中心から出せない」
「④音の繋がりがうまくいかない」
「⑤舌の持久力がない」でしたね。

今回は、原因の2つ目である「舌の使い方が下手」を解決する方法をご紹介していきます。

感覚を鍛えて舌を器用に!

滑舌と舌の感覚の重要性

コラム1では舌のリラックス法を学びました。コラム2では、舌の使い方について練習していきます。いきなりですが、鏡を見ながら、舌の先端で左右の口角に触ってみてください。

OK例
口角に舌の先端がピタッとついています。

NG例
舌の先端が上を向いてしまっています。

自分では触っていると思ったけど、鏡を見てみたら舌の先とズレたところで口角に触れてしまっているとします。こうなってしまうということは、舌を動かしているときの自分の感覚と舌の動きが連動していないといえます。

「舌の使い方が下手」
  ↓
「舌の動きを把握できない」
  ↓
「正しい発音動作ができない」
  ↓
「頑張って発音しようとする」
  ↓
「舌の使い方に癖がつく」
  ↓
「さらに使い方が下手になる」

この悪循環に陥ってしまうと、舌の使い方の癖が取れにくくなります。この状態で、いくら発音の練習を頑張っても正しい発音を身につけるのは難しいです。まずは、舌を器用するために感覚を鍛えることが必要です。

レッスン② 舌の感覚練習!

では、トレーニングに進みましょう!滑舌が悪くなる原因の2つ目、「舌の使い方が下手」を改善する練習です。

舌の動きを良くする4ステップ

舌の動きを良くするトレーニングをご紹介します。鏡を見ながら実際に行ってみてください!

目的
・舌の単純な動きで舌の使い方UP
・舌を使うときの感覚を身につける
・自由自在に舌を動かせるようになる

舌の感覚練習
①縦に指が3本入るくらい口を開けます。
 (痛くならない程度でOK)

②舌をまっすぐ前に出します。
 (床と平行になるように)
 できる限り舌を出してください。

 ◯正しい状態
 ・舌が口角と同じ高さにある
 ・舌が床と並行に出せている
 ×悪い状態
 ・舌が下/上を向いている
 ・舌が床と並行でない

③②の状態で5秒キープします。
 ◯正しい状態
 ・舌が口角と同じ高さにある
 ・舌がプルプルしていない
 ×悪い状態 
 ・舌が下/上を向いている
 ・舌がプルプル動いている

④舌を元に戻します。

舌をまっすぐ前に出すことはできましたか?

まっすぐ出しているつもりなのに
 ・鏡を見ないと、まっすぐ出せない
 ・まっすぐ出せたけどプルプル動く
という方もいらっしゃるかもしれませんね。

最初から出来なくてもO Kです!練習を繰り返すことで、舌をこう使うんだ!という感覚を鍛えることができれば、少しずつ舌を動かしやすくなります。

この練習は舌の筋トレをしても効果があります♪ぜひ、トライしてみてください!

舌の運動は単純⇨複雑で練習

発音はとても細かい運動を狭い空間(口の中)で行う必要があり、舌の感覚を鍛えると以下のような効果があります。

「舌の感覚を鍛える」
  ↓
「舌の使い方が上手になっていく」
  ↓
「発音の正しい動作が身に付く」
  ↓
「滑舌が良くなる」

このような流れで滑舌を改善していきます。

例えば、右利きの人が左手で箸を持つと最初はうまく食事をすることができませんよね。しかし、正しい箸の持ち方の練習を繰り返していくと少しずつ左手で食事ができるようになります。

舌でも同じような学習が行われています。舌の感覚練習を繰り返し行うと、どのように舌を動かせば動きが変わるのかを脳が記憶します。

滑舌トレーニングで舌のクセを治そう

とても地味な練習ですが、滑舌改善の基礎となる大切な練習です。いきなり発音の練習をしても、根本的な舌の癖が改善されていないと滑舌が改善しません。

焦らず、少しずつ練習を繰り返していきましょう♪

次回は発音時の息の出し方

次回のコラムでは、滑舌の悪くなる原因「息を口の中心から出せない」の対策についてご紹介します。

★まずは単純な動きで舌の動きを改善!

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著者

林 桃子(言語聴覚士)

経歴

・リハビリテーション病院 勤務
・総合病院 勤務
・デイサービス 非常勤勤務
・言語聴覚士養成校 非常勤講師

*出典・参考文献・書籍
1)小寺富子”言語聴覚療法臨床マニュアル 改定第2版”協同医書出版社(2004):348-397,418-439.
2)本間慎治ら”言語聴覚療法シリーズ7 改定 機能性構音障害”建帛社(2007):11-116.
3)西尾正輝“ディサースリアの基礎と臨床 第1巻 理論編”インテルナ出版株式会社(2006):49-72.
4)上田功. "音韻理論と構音障害 (< 特集> 正常な発話と逸脱した発話)." 音声研究 12.3 (2008): 3-16.
5)白坂康俊,熊田政信“言語聴覚士のための機能性構音障害”医歯薬出版株式会社(2012):20-229.
6)平野哲雄,長谷川健一,et al.”言語聴覚療法臨床マニュアル改定第3版”協同医書出版社(2014):364-439.