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声がかすれる,治し方,対処法,呼吸と発声
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声がかすれる,治し方コラム②:具体的な対処法,呼吸と発声

コラム①では声がかすれる原因と改善策①「声の安静」を解説しました。

改めて全体を振り返ると、
コラム① 良い発声?悪い発声?
コラム② 喉に優しい発声
でしたね。

今回は改善策②「喉に優しい発声」について解説していきます。

目標は
・誤った発声をチェック
・喉に優しい発音法を学ぶ
です。

では、さっそくいきましょう!

声帯を傷めないようにしよう

声帯を痛める話し方

声がかすれる人は、誤った発声方法により声帯を痛めている可能性があります。

例えば
・喉に力を入れて話す癖がある
・頻繁に咳払いをしてしまう
・無理な声の高さで発声する

心当たりがある人もいるのではないでしょうか。

喉にやさしい話し方とは

では、具体的にどのようなことをすれば良いのでしょうか?本コラムでは

①ボリューム調整
②楽な高さ
③リラックス発声

の3つを抑えていきます。

①優しい発声ーボリューム調整

⑴大きな声を避ける 

むりに大きな声を出すことは声帯に負担をかけてしまいます。

声帯を過度に使い続けると、声帯の粘膜が傷ついてしまい、声帯の病気に繋がる可能性があります。

・絶対に叫ばない
・近くの人とだけ話す

これらを守って話をしてください。目安として1m〜1.5m以内の距離で会話をすると良いでしょう。

どうしても、遠くの人を呼びたいときは、電話やメッセージなど大きな声を出さない工夫をします。

⑵ささやき声で話さない

声がかすれて出しづらいから、ささやき声で話そうという方もいると思います。

ですが、声がかすれてしまっているときのささやき声は声帯に良くありません。

ささやき声では話さず、いつもと同じ様に声をちゃんと出して話しましょう。

②優しい発声-楽な高さ

高すぎたり低すぎたりする高さの声は、かなり声帯に負担がかかってしまいます。

NG×
・声が出しづらいから少し低めに
・高い方が声が届きやすいかも
などの声の高さの工夫は、声がかすれているときはやめましょう。

OK○
・楽な高さで話す
とにかくこれを心がけます!

声がかすれるー喉に優しい発声

③優しい発声-リラックス発声

最後に楽に声を出す練習をします!

⑴仰向けになる

まずは、仰向けに寝ましょう。
足を伸ばしてリラックスしましょう!
手のひらをおへその上あたりに乗せます。

⑵息を吸う

お腹を膨らますように3~5秒程度、息を吸います。
空気がお腹に入っていくイメージです。
お腹が動くのを手で確かめてください。

⑶息を吐く

今度は8秒かけて息を吐きます。

声を出さず「ふーー」と吐いてください。
お腹から空気がなくなるイメージです。

お腹の動きを意識して、5回くらい繰り返します。

呼吸とお腹の動きが連動するまでやりましょう

⑷「ふーー」と発声

5回ほど繰り返した多、次は息を吐く際に発声をしていきます。

「ふーー」と4秒くらい発声しましょう。
このとき、ため息をつくように発声します。
こうすると、喉の力が入りにくいです!

この発声のときの声の高さが、楽に出せる高さだといわれています♪

この声の感じを参考にして日常生活で話してみてください。

講師の視点:声がかすれる状態は、繰り返してしまうことが多いといわれています。これを繰り返さないためには、喉に優しい発声で話せるようになることが大切です!

良い声帯状態を確認して発声練習で滑舌を良くしよう

優しい発声のメリット

発声はコミュニケーションをとる上で必要不可欠です。だからこそ、声帯に優しい発声を日頃から意識することがとても大切です。

日常的に発声を意識すると以下のようなメリットがあります。

のどの不調が減る

良い発声をしていると声帯に負担がかかることが少なくなります。

そのため
・声がかすれる
・イガイガする
等ののどの不調が減ります。

コミュニケーションが円滑

のどがかすれる頻度が下がりますので、お話へのストレスも少なくなります。

良い発声を意識すれば、会話を楽しみながら、のどのケアができです。

楽しみが増える

スポーツ観戦やカラオケなどを楽しむときにも役立ちます。

良い発声を意識することで、大きな声を負担なく出すことができるようにもなるので、のどを酷使することなく、趣味を楽しむことができます。

このようにたくさんのメリットがあります!

当コラムが皆さんの発話ライフにプラスになったらとても光栄です。

 

お知らせ

コラムだけでは不安で、言語聴覚士のサポートを受けてみたいと感じる方は、私、林桃子にお声がけください。まずはしっかりとアセスメントをさせて頂き、適切なトレーニング方法をお伝えします。



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著者

林 桃子(言語聴覚士)

経歴

・リハビリテーション病院 勤務
・総合病院 勤務
・デイサービス 非常勤勤務
・言語聴覚士養成校 非常勤講師

*出典・参考文献・書籍

1)平野哲雄,長谷川健一,et al.”言語聴覚療法臨床マニュアル改定第3版”協同医書出版社(2014):336-361.
2)伊藤元信,古畑博代”言語治療ハンドブック”医歯薬出版株式会社(2017):265-289.
3)刈安誠.“言語聴覚療法シリーズ 音声障害”建帛社(2009):38–75.
4)塩谷彰浩. "音声外科とリハビリテーション." 日本耳鼻咽喉科学会会報 114.8 (2011): 742-745.
5)城本修. "4. 声帯結節, 声帯ポリープ, ポリープ様声帯に対する音声治療の実際." 耳鼻咽喉科臨床 85.6 (1992): 856-860.

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