>
>
>
滑舌を良くする方法「舌の耐久性を上げる」とは
  • 滑舌コラム
  • 吃音コラム
  • 言語障害
  • 声のお悩み

~ 滑舌コラム ~ 滑舌コラム⑤:意識しないで正しい発音で話す方法

滑舌が悪くなる原因は5つありました。具体的には
「①舌が力んでいる」
「②舌の使い方が下手」
「③息を口の中心から出せない」
「④音の繋がりがうまくいかない」
「⑤舌の持久力がない」でしたね。
今回は、原因の5つ目である「舌の持久力がない」を解決する方法をご紹介していきます。

滑舌を良くするトレーニング

なぜ舌の持久力が必要?

持久力不足で起こる問題

滑舌の練習をして正しい発音ができるようになったら、とても嬉しいですね。相手に話が通りやすくなったり、会話が楽しくなったりするかもしれません。

しかし、ここで思わぬ落とし穴があります。それは「舌の持久力不足」です。

舌の持久力不足とは、正しい発音をし続けようと舌が常に頑張っている状態です。

この舌の持久力が不足すると、例えば、スピーチの前半はスムーズに話すことができていても、後半失速してしまって、“噛み噛み”になるなんてこともあるかもしれません。

なぜ持久力が不足してしまうのか?

こうなってしまう原因は、効率良く舌を使えていないことにあります。そのため、頑張らないと正しい発音を継続できません。

持久力がない人は、舌が常に頑張ってしまっています。これに対して、持久力がある人は、舌が頑張らなくても正しい発音を無意識にキープすることができます。

持久力U Pで滑舌改善

トレーニングの進め方

持久力を上げる練習は、正しい発音で音読することを繰り返し行います。

基本的に音読する文章はなんでもO Kです。

新聞や小説、雑誌の文章でも構いません♪続けられそうなものでトライしてみてください。

音読練習は、具体的に以下の流れで進めていきます。

STEP①まず1度読む
文章を1度、音読てください。

STEP②苦手をチェック
音読をして、読みにくいと感じた音に印をつけます。

印は
・読みにくい
・ひっかかる
こう思ったところにつけていきましょう。

STEP③苦手を集中練習
読みにくかったところを集中的に発音していきます。

このとき、印をつけた音と隣り合う音を練習してください。

例えば「サラダ」の「ラ」が言いにくい場合は「サラ」「ラダ」を練習します。
・正しく発音できているか
・音の繋がりはどうか
これらを意識して練習をしましょう。
*音のつながりトレーニングについては、滑舌コラム④で詳しくご紹介しています。

STEP④練習の成果を確認
もう1度、全文章を読みましょう。

STEP⑤音読練習を繰り返す
これらのポイントをおさえて音読練習をしてください。

・1文を1日に2回くらい音読する
 (10分目安)
・正しい発音で話すことを意識する
・文章が長いと感じたら短くしてOK

とにかく、正しい発音をすることにこだわって音読をしていきましょう!

滑舌改善のポイントを解説しています

レッスン⑤ 正しい発音法

では、トレーニングに入りましょう!

音読練習

こま(著:小川未明)
赤地の原っぱで、三ちゃんや、徳ちゃんや、勇ちゃんたちが、輪になって、貝独楽をまわしていました。赤々とした、秋の日が、草木を照らしています。風が吹くと、草の葉先が光って、止まっているキチキチばったが驚いて、飛行機のように、飛び立ち、こちらのくさむらから、あちらのくさむらへと姿を隠したのでした。

ガリバー旅行記(著:スウィフト ジョナサン)
私はいろいろ不思議な国を旅行して、さまざまの珍しいことを見てきた者です。名前はレミュエル・ガリバーと申します。子供のときから、船に乗って外国へ行ってみたいと思っていたので、航海術や、数学、医学などを勉強しました。外国語の勉強も、私は大変得意でした。

音読練習をしてみて、読みにくいと感じる単語や音はありましたか?

難しいことは考えず、基準は「目的の音にちゃんと聞こえたかどうか」です。反復することにこだわりましょう!

基礎練習まとめ-意識と無意識-

ここまで、お疲れ様でした♪

正しい発音を意識して音読を繰り返すことは、意外と大変だったのではないでしょうか?

常に何かを意識し続けることはとても骨が折れます。しかし、滑舌を改善する上で、この反復練習がとても大切になります。

学習の3ステップ

私たちが何かを学習するとき
「認知」→「連合」→「自動化」
というプロセスがあります。

「認知」:学習に必要な知識を得た段階
「連合」:得た知識を自分のものにする段階
「自動化」:意識せず自然にできる段階

滑舌を改善する作業は、正しい発音動作を舌が学習していく過程といえます。

ですので、最終的に「自動化」するには「連合」での反復練習が必要不可欠です。

「気付き」を大切に

滑舌の練習は、基本的に1音⇨2音⇨単語⇨文章と、徐々に話す長さをのばしていきます。

これらを繰り返しこなしていくと
“言いづらさを感じないかも”
”あ、気付いたら言えてた”
という瞬間がきます。

こうなれば、「自動化」ができてきているということです!

滑舌を改善するトレーニングは、どれも単調なものが続きます。ですが、1つ1つがとても大切な練習です。

正しい発音を獲得するぞ!という気持ちで根気強く、練習に取り組んでいきましょう♪

滑舌を良くして印象の良い話し方を目指す

次回は「滑舌チェック」

ここまで、入門編のコラムをご紹介してきました。

次回からは、発展編に入ります!
目次は以下の通りです。

入門編-トレーニング

コラム① 舌の力をリセットする方法
コラム② 舌の動きを良くする方法
コラム③ 滑舌を良くする息の出し方
コラム④ 単語の音のつながりを改善する
コラム⑤ 意識しないで正しい発音で話す

発展編-診断,お悩み相談

コラム⑥ 滑舌診断・チェックで話づらさを調べよう
コラム⑦ 滑舌と関係する障害の可能性
コラム⑧ 滑舌と吃音の違いって何?
この順番で、ご紹介していきます。

この順番で、ご紹介していきます。入門編と合わせて、読み進めて行ってください♪

★正しい発音を反復練習する

 

次のコラムへ進むボタンはもう少し下にあります。その前にちょっとだけお知らせです・・・申し訳ありません。(^^;コラムだけでなく言語聴覚士のレッスンを受けてみたい!という方は下のお知らせをクリックして頂けると幸いです。私たちが講義をしている講座となります。



コメント

コメントを残す

著者

林 桃子(言語聴覚士)

経歴

・リハビリテーション病院 勤務
・総合病院 勤務
・デイサービス 非常勤勤務
・言語聴覚士養成校 非常勤講師

*出典・参考文献・書籍
1)遠藤由美子, et al. "著しい舌癖を有する口蓋化構音の 1 治験例 特に筋機能療法を応用した/s/音の構音訓練について." 音声言語医学 38.1 (1997): 11-19.
2)本間慎治ら:言語聴覚療法シリーズ7 改定 機能性構音障害 建帛社 P11〜116 2007
3)白坂康俊、熊田政信:言語聴覚士のための機能性構音障害 医歯薬出版株式会社 P20〜229 2012