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イントネーション,アクセントの意味とは,違いや発音
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イントネーション,アクセントの意味とは,違いや発音を解説-言語聴覚士が解説!

みなさんはじめまして!言語聴覚士の林です。

私はこれまで、総合病院や吃音改善機関で患者さんへのリハビリを8年行っていました。

現在は、言語聴覚士養成校の講師、滑舌や吃音にお悩みの方に改善レッスンを行っています。

イントネーション徹底解説

今回のテーマは
イントネーション,アクセント
です!

イントネーションとアクセント

当コラムの目標
・イントネーションについて学ぶ
・アクセントの規則について学ぶ
・日本語のイントネーションを知る

全体の目次
・イントネーションとは何か?
・アクセントも知っておこう
・まとめ&お役立ちリンク

 

はじめに

・イントネーションってなに?
・アクセントとなにが違うの?
・どんなルールがあるのかな?

イントネーションという単語は知っているけれど、詳しいことがわからないという方も多いのではないでしょうか。

このコラムでは、イントネーションのルールや働き、アクセントとの違いについて解説していきます。

イントネーションについて知りたいは、是非ご一読ください^^

では、さっそくみていきましょう!

イントネーションの意味とは

意味

イントネーションとは

1文を話すときの音の高低の変化

をいいます。 例えば

イントネーションとは

このような、話しているときの音程の上がり下がりのことです。

音程というのは、音と音の高さの程度(間隔)のことをいいます。

ピッチの変化,音程,楽譜

例えば「いま何時ですか?」と質問するとき

イントネーションの例,疑問文

図のように、話し始めと文末で音程が高くなります。

この変化をイントネーションといいます。

働き

イントネーションは、発話に情報をのせる働きをしています。

例えば
・感情表現
・疑問や平叙文などの言語情報
・発話の意図
・話し手の態度
・癖

など、たくさんの情報を言葉にのせることができます。

基本ルール2つ

イントネーションの基本的なルールは2つです。

下降型…文末に向かって音程が下がる
例)普通の文

肯定文のイントネーション

上昇型…文末に向かって音程が上がる
例)疑問があるとき

疑問文のイントネーション,日本語

これらに感情が加わると、さらに音程が変わります。感情による違いを具体的にみていきましょう。

・感心するとき
・強調したいとき
・落ち込んでいるとき

この3つのパターンの違いをご紹介します。

・感心するとき
話し始めに音程が上がる

感心するときのイントネーション・強調したいとき
末尾の音程が上昇

強調したいときのピッチ変化

・落ち込んでいるとき
音程の変化が少ない

落ち込んでいるときのイントネーション

このように、表現したい感情によってピッチの動きが変わります。

含まれるもの

最後に、イントネーションに含まれるものをおさえておきましょう。

イントネーションには
①自然下降
②ポーズ(間)
③リセット
④プロミネンス(強調、焦点)
⑤リズム
などが含まれています。

詳しい内容を知りたい方は、下記の折りたたみを広げてチェックしてみてください^^

①自然下降
日本語を話すとき、息が切れるタイミングや文末へ向かってゆっくりとピッチが下降すること

 

②ポーズ(間)
間のこと

主な働きは、話す内容の重要な切れ目です。

 

③リセット
話しているとき、ピッチが立て直されること

リセットの有無で、文法が変わることもあります。

 

④プロミネンス(強調、焦点)
特に伝えたい言葉を目立たせるための行動のこと

特徴は
・ピッチが上がる
・発音が強くなる
・音が長くなる
・その前後に間が入る
などがあります。

 

⑤リズム
話す調子の音の配置、強さ、高さのこと

話す状況や話し手によって異なります。

リズム,間,イントネーションの要素

このような要素を使い分けてさまざまな情報を伝えています。

アクセントの意味とは

イントネーションを知る上で大切なアクセントについてもおさえておきましょう。

意味

アクセントとは

単語を区別するための音程や強調の変化

を意味します。

日本語のアクセントは、単語の音程が変化します。

例えば「よろしくお願いします」でみていきましょう。

アクセントとは

ピンクの線が
・上にあれば高い音
・下にあれば低い音
です。

このように音程の違いで意味の違いを理解しています。

イントネーションとの違い

ここで、アクセントとイントネーションの違いをみてみましょう。

アクセントは単語の音程の変化のことをいうのに対して、イントネーションは”フレーズ全体”の音程の変化です。

抑揚の例

アクセントの働き

日本語のアクセントの働きは大きく3つです。

・語の意味を区別する
・語のまとまりを認識する
・語の結合を示す

例えば「箸」と「端」です。

箸は、1文字目が高く2文字目が低くなります。

箸のアクセント

「端」は、1文字目が低く、2文字目が高くなります。

端のアクセント

どちらも”はし”と発音しますが、このように音程を変えることで意味の違いを理解しています。

アクセントのルール

日本語のアクセントのルールは2つです。

①1文字目と2文字目の高さは異なる
②1度、音程が下がったら上がらない

基本的には、このルールに当てはまります。

ですので、音程が下がった後に上がってしまうと
・なまってる?
・なんか変だな
このようになってしまいます。

アクセントの確かめ方

日本語のアクセントは、名詞や動詞などによって変化するルールが異なります。

1つ1つ覚えることは困難ですが、確かめることはできます。

確かめ方は折りたたんでありますので、気になる方は広げてチェックしてみてください♪

 

教えて!gooの辞書で確認することができます。

http://dictionary.goo.ne.jp/

 

ピッチが低い音をL、高い音をHとします。

「〇〇辞書」の左側にある数字がアクセントの型になります。

 

(0)LHHHHH…
(1)HLLLLL…
(2)LHLLLL…
(3)LHHLLL…
(4)LHHHLL…

このようになります。

声を録音して聴きながら確かめるとわかりやすいです^^

ぜひ、試してみてください!

 

日本語と外国語の違い

次に日本語と英語のアクセントの違いをみていきましょう。

アクセントは大きく2種類あります。

高低アクセント
単語ごとに決まっている音程の高低で言葉の違いを示す
例)日本語、など

強弱アクセント
強調する部分の違いで言葉の違いを示す
例)英語、ドイツ語、など

それぞれ「メロン」を例にみていきましょう。

メロン,melon

日本語の例

日本語のアクセント,ピッチアクセント

日本語のアクセントは、音程が高いところから始まって、低くなります。

英語の例

melon,accent

英語のアクセントは、ピンクの部分が強く発音します。このように強く発音する部分で単語の違いを理解しています。

しかし、日本語のような音程の変化はありません。

このような違いがあります。

音声を聞きたい方は、グーグル翻訳でチェックしてみてください!
スピーカーのアイコンを押すと音声が流れます^^
▶︎グーグル翻訳

イントネーション,アクセント-まとめ

まとめ

普段なにげなく話しているときは、全く意識しないイントネーションやアクセントですが、とてもたくさんの働きをしています。

大袈裟に抑揚をつけることで、感情がより強調することができ、コミュニケーションをより豊かにすることもできます。

”こんな話し方をしたいな〜”という目標に近づけるときに思い出してみてください♪

話し方トレーニング

・なまってしまうのをやめたい
・標準語をきれいに話したい
・こんな話し方になりたい!

このような方は、このコラムをベースにしながら話し方を改善するトレーニングをしてみてください!

▶︎標準語コラム

滑舌トレーニング

話し方より発音を改善したいという方は、滑舌トレーニングをお勧めします!

自力でできるトレーニングを紹介していますので、ぜひトライしてみてください♪

例えば
・舌のリラックス練習
・舌の感覚を鍛える練習
などがあります!

▶︎滑舌コラム①

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もし、専門家と話し方を改善したい場合は、弊社の言語聴覚士による個人レッスンがおすすめです!

あなたの長所と短所を見極めて、目標に合ったトレーニングを一緒に考えます。

話し方改善レッスン,言語聴覚士

興味がある方はぜひ、クリックしていただけると嬉しいです♪

お気軽にご連絡ください^^



著者

林 桃子(言語聴覚士)

経歴

・リハビリテーション病院 勤務
・総合病院 勤務
・デイサービス 非常勤勤務
・言語聴覚士養成校 非常勤講師

*出典
参考文献・書籍
1)今泉敏."言語聴覚士のための基礎知識 音声学・言語学"医学書院(2009): 20-159.
2)前川喜久雄. "イントネーション研究発展の要因 (< 特集> イントネーション研究の現代的課題)." 音声研究 10.3 (2006): 7-17.
3)前川喜久雄, and 北川智利. "音声はパラ言語情報をいかに伝えるか." 認知科学 9.1 (2002): 46-66.
4)大橋純一. "東北方言音声の研究." 國語學 54.3 (2002): 145-150.
5)藤本雅子, and 桐谷滋. "東京方言と近畿方言における母音の無声化の比較." 音声研究 7.1 (2003): 58-69.
6)邊姫京. 日本語狭母音の無声化: 共通語普及の指標として. Diss. 2012.
7)上野善道. "日本語アクセントの再建." 言語研究 130 (2006): 1-42.
8)郡史郎. "現代大阪市方言における低起式アクセントの特徴 (< 特集> 京阪式アクセントと京阪系アクセント)." 音声研究 16.3 (2012): 59-78.
9)高山倫明. "無アクセントの史的位置づけ." 文學研究 107 (2010): 1-15.
10)http://dictionary.goo.ne.jp/

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