滑舌改善入門④:単語のつながりを改善する方法
滑舌を良くする4つのトレーニング法をあげました。具体的には
①舌の力をリラックス法
②舌の動き滑らか練習
③印象UP!息の出し方
④音のつながりスムーズ練習
でしたね。今回は4つ目である「音のつながりスムーズ練習」を解説していきます。
まずは音2つから改善!
発話は音の集合体
私たちが使っている単語や文は音が連なって出来ています。
例えば、「ありがとう」とうことばがあります。これは「あ」「り」「が」「と」「う」という1文字1文字がつながっているのです。
その意味で、1文字1文字の発音をしっかりすることはとても大事です。
滑舌と音の繋がりの重要性
滑舌が悪い方は言葉と言葉の繋げ方が非常に苦手です。
例えば「ありがとう」と発音した時、りがの部分が発音できないとします。これは、“り”⇨“が”の繋がりがうまくいっていないといえます。
このケースでは「りが」が苦手なため、
・おりがみ
・つりぼりがある
・照りがでる
など「りが」という単語が出るたびにつっかえてしまうことになります。
これでは、たくさんの音を連続する必要がある日常会話を良くすることは難しいです。
1文字の発音がうまくできるようになったら、次に2文字の苦手なつながりを見つけ、発音の練習をしていく必要があるのです。
レッスン④ 苦手な音を改善しよう
①準備運動
まずはコラム①~③の練習で舌と息の準備運動です。それぞれ3セットほど行いましょう。
コラム① 舌のリラックス練習
コラム② 滑らか練習(左右,平行)
コラム③ 息の出し方練習
②チェックをしながら音読
次に、400文字程度の文章を用意して、音読をしながら話づらかった音に○をつけてください。小説でも雑誌でもOKです。
音読をして苦手な音を探していきます。完成イメージはこちらです。
③苦手な音を見つける
苦手な音に印をつけたら、苦手を克服する練習です!例えば、
るキチキチ
でしたら、
「るキ」
「キチ」
の2つの連なりが候補となります。10セットほどしっかり明確に発音練習していきましょう。
④ もう一度文章を読んでみよう
余裕がある方は、一番最初に読んだ文章を読んでみましょう。うまく発音できればOK!
うまくできない場合は、2音の練習を繰り返してみましょう!
スマフォなどで録音をして、メモ帳で苦手な音リストを作って練習するのもおすすめです♪
文字数を徐々に増やす
滑舌が悪い場合、苦手な2音があるパターンが非常に多いです。しっかりと改善していくには、1つ1つの音を丁寧に発音して、その繋がりを確実にしていくことが大切です。
練習を続けると、いつも発音しづらいな〜と思っていた組み合わせがいつの間にか終わってた!言えてた!という瞬間がきます。根気強く練習を続けてみて下さい♪
次回は「滑舌チェック」
ここまで、入門編のコラムをご紹介してきました。
次回からは、発展編に入ります!
目次は以下の通りです。
入門編-トレーニング
コラム① 舌の力をリセットする方法
コラム② 舌の動きを良くする方法
コラム③ 滑舌を良くする息の出し方
コラム④ 単語の音のつながりを改善する
発展編-診断,お悩み相談
コラム⑤ 滑舌診断・チェックで話づらさを調べよう
コラム⑥ 滑舌と関係する障害の可能性
コラム⑦ 滑舌と吃音の違いって何?
この順番で、ご紹介していきます。
この順番で、ご紹介していきます。入門編と合わせて、読み進めて行ってください♪
お知らせ
ここで少しだけお知らせをさせてください。私林は言語聴覚士として、言葉にお悩みの方の個人レッスンを行ています。
今回は基本的な苦手な音の探し方をお伝えしましたが、音によって訓練の仕方も微調整が必要となります。本格的に練習をしたい場合は、私のレッスンを受けてみませんか?
個人にあったとレーニングをしっかり提案させて頂きます。詳しくは下記のお知らせの看板をクリックください(^^)ぜひお待ちしています。
著者
*出典・参考文献・書籍
1)小寺富子”言語聴覚療法臨床マニュアル 改定第2版”協同医書出版社(2004):348-397,418-439.
2)本間慎治ら”言語聴覚療法シリーズ7 改定 機能性構音障害”建帛社(2007):11-116.
3)岡山恵子、船山美奈子“構音障害のためのドリルブック 改定第2版”協同医書出版社(2006):22-211.
4)白坂康俊,熊田政信“言語聴覚士のための機能性構音障害”医歯薬出版株式会社(2012):20-229.
5)平野哲雄,長谷川健一,et al.”言語聴覚療法臨床マニュアル改定第3版”協同医書出版社(2014):364-439.
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